生きもの千夜一話 by 金井塚務

大型ほ乳類の生態学的研究に関するエッセイ、身の回りの自然、旅先で考えたことなどをつれづれに書き連ねました。

宮島

原始林のたまご

忘れもしない1991年9月27日深夜、猛烈な風雨で目が覚めた。台風19号による暴風雨でガレージの柱が折れ、それが寝室の窓ガラスを突き破ったのだ。私は鉄鋸をもって外に出て、アルミ製の柱を切断した。家の外壁には飛んできた瓦が突き刺さるなど、大きな被害をうけた。…

アサリ漁の復活はあるか

私の住んでいる廿日市市大野地区は、知る人ぞ知る「大野あさり」の産地である。宮島の対岸の干潟(前潟)は大野瀬戸に面し、永慶寺川、毛保川などの小河川が流入する砂礫干潟である。干潟の規模はさして大きくはないが、以前からアサリの産地として漁が営ま…

シカのフンからガラスを作る

サル・シカ・原始林ニュース 139号 2003.04.23 やけくそで作ったガラスー宮島野外博物館セミナーリポートー という記事があったのを思い出した。このサル・シカ・原始林ニュースはこの後、HFMエコロジーHFMエコロジーニュースへと発展し、このブログへとつ…

ニホンザルのスギ花粉症-発見物語

2019年3月14日付けの毎日新聞1面にニホンザルの花粉症に関する記事が掲載されていました。淡路島モンキーセンターに花粉症のサルがいるという、いわゆる季節の話題といった記事なのですが、この記事からは何時どのようにしてサルの杉花粉症が見つかったのか…

宮島のシカとサル-シカザル人形と色楊枝

財団法人日本モンキーセンター(当時)によってにニホンザル47頭が香川県小豆島から宮島へ移されたのが1962年のことである。それからおよそ40年の間、ロープウエイの終点駅付近に設けられた餌場でニホンザルを観察することができたてきた。このニホンザルこ…